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苦悩することの意義

今泉温資師(新潟市亀田町 往生人舎)
 以前、新潟大学の医学部に在籍している方から質問を受けました。浄土真宗とは一言で言うと、いかなる教えなのでしょうか、という問いかけです。私はその方にこう申し上げました。絶望を転じ、希望に生きる教えといただいています、と。
 具体的に身に起きた様々な出来事を、断じて断ち切っていくのではなしに、身におきた具体的な現実を転じていく、それが親鸞聖人が出遇い顕らかにされた浄土真宗なのだ、と。
 親鸞聖人は煩悩の「煩」を身を煩わす、「悩」は心を悩ます、と丁寧に意味を示されました。
 親鸞聖人にとって煩悩は決して邪魔なものとは思っておりません。だから「不断煩悩得涅槃」とお正信偈の中にもお書きになられたのです。
 煩悩を断じて救われるのではなく、煩悩を断たずして、もっと言えば煩悩のままで、煩悩あればこそ涅槃(さとり)の世界に出遇うのであることを「不断煩悩得涅槃」と表現されました。
 煩悩に積極的意味を見出したのです。
 味方村出身の曽我量深先生は「煩悩を元手に如来の尊いお仕事に参加する」と言われ、また、念仏詩人と言われた木村無相先生は「煩悩のおかげで願いに遇いえたり、煩悩さまよ、念仏さまよ」と言われました。「煩悩を具足しながら、無上大涅槃にいたるなり」これも親鸞聖人のお言葉でございますが、煩悩を肥やしとして転じていく、そこに広い大きな世界に出遇うことができる。
 苦悩することについても、苦悩することに積極的意味を見出した、これが浄土真宗であるといただいております。
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