日本では地域によって様々なお酒が造られ、伝統的な酒造りの方法を今も守り続けています。そんな多様な日本のお酒文化を世界的に認めてもらおうと、2022年文化庁は「伝統的な酒造り」をユネスコの無形文化遺産に提案することを決めました。ユネスコの文化遺産に提案される案件はかなりの数になるため、この提案が審議されるのはまだ先のことになりますが、日本の酒文化の素晴らしさが世界的に認知されるようになれば、これほど素晴らしいことはありませんよね。 現在は22件が登録 日本が現在までにユネスコに登録している無形文化遺産は22件。その中には「歌舞伎」や「人形浄瑠璃文楽」といった日本を代表する芸能から、「チャッキラコ」や「壬生の花田植」といった日本人でもあまり馴染みのないものまであります。あなたは幾つご存知ですか?
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縄文文化の見直し
近年、縄文文化の見直しが進んでいます。それは「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録されたというのもありますが、研究が進み、日本の縄文文化が世界的に見ても評価に値することが分かり始めてきたからでもあります。 縄文文化の特殊性 実は日本の縄文文化は、世界的に見てかなり特殊な性質を持っています。縄文文化は世界史的な分類では新石器時代にあたりますが、この時代は通常農耕や牧畜が発達しました。しかし、縄文文化は狩猟・採集という段階から進化することなく、文化的な側面、たとえば土器の複雑化などは他の新石器時代の文化のように発展しました。また狩猟・採集で生活をおこないながら、これほどの規模の定住集落が長きにわたり維持された例は他に見つかっていません。それだけ縄文文化は、世界的にみても特殊な存在なのです。